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病気の話

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ほんとは怖い!!中毒について(2007.7月号)

2007.11.16

 今年もそろそろ蚊が出てくる季節になりました。蚊が媒介する病気として犬にとって一番怖いのがご存知のようにフィラリア症です。特に外で飼育する犬にとっては予防しなければ90%以上の確率で感染します。今回はフィラリア症についてお話しましょう。

 

 

フィラリア症とは?
 心臓や肺動脈に細長いそうめん状の線虫(フィラリア)が寄生して、循環器障害、呼吸障害、腎肝疾患などを引き起こします。フィラリアは成虫になると長さが17cm~35cmにもなることがあり、ひどい場合は何百匹と寄生することもあります。
ほとんどは無症状のうちに病気が進行し、物が詰まったような咳をする、疲れやすくなったなどの症状がでた時には、かなり障害が進んでいて死に至ることもある恐ろしい病気です。
 
フィラリア症はどのように感染するのか?
 フィラリアに感染している犬では、心臓内の成虫からミクロフィラリア(L1)と呼ばれる幼虫が血液とともに全身をまわっています。蚊がこの犬から吸血することによって蚊の体内に入り込んだミクロフィラリアは2回の脱皮を行い(L1→L3)、1mmに成長した感染幼虫(L3)となります。この蚊が他の犬を吸血した時に幼虫が犬の体内に侵入し、感染が成立します。

犬の体内に入ったフィラリアは、最初の1~2ヶ月の間は皮下組織や脂肪組織内で成長し、静脈内に進入してからは徐々に心臓へ移動します(L4:体内移行幼虫)。心臓に移動してからは肺動脈で成長し、約6ヶ月で成虫(L5・成虫)になります。成虫になったフィラリアはたくさんのフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)を生みます。
 このミクロフィラリアを吸血した蚊がまた他の犬を刺すことにより、フィラリアは広がって行く事になります。つまり、感染している犬がいる限りフィラリア症は無くならないのです。
 
症状
 心臓の働きが弱くなることにより様々な症状が発生します。ひどくなるとお腹に水が溜まったり、失神したりすることもあります。
〈主な症状〉
・ 物が詰まったような咳をする
・ 食欲が無くなる
・ 運動をしたがらない
・ 体重が減る
・ 毛艶が悪い
・ 口・目などの粘膜が白っぽい
・ 尿が赤みを帯びる
・ 腹水が溜まる

予防
 愛犬をフィラリア症から守るためには蚊に刺されないことが一番ですが、それは無理な話です。結局は寄生した幼虫を殺す薬を飲んでおく事で予防するしかありません。現在、主流となっている予防薬は月に1回飲ませるタイプです。蚊の発生時期から蚊が見られなくなる1ヵ月後まで毎月予防薬を飲ませることにより、フィラリア症は予防できます。地域によって蚊の発生する時期が違っているため多少の前後はありますが、5月頃~11月下旬が一般的です。
 フィラリア症は恐ろしい病気ですが、薬でほぼ100%予防できます。かわいい愛犬のためにも毎年フィラリア予防を忘れずにしてあげましょう。

 

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