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犬の出産について(2008.10月号)

2012.08.24

雌犬を飼っていると、「この子の赤ちゃんが見てみたい」とか「一回くらいは子供を生ませてあげたい」とか考えるみたいですね。でも、「健康のために生ませたほうがいい」なんていうのはまったく誤った考えです。どんな動物でも出産は命がけであることを理解してください。今回は出産についてお話しましょう。

妊娠の確認
交配してから約3週間はエコー検査でも胎仔は確認できません。妊娠の確認は交配後25日目以降なら確実です。妊娠の初期には触診とエコー検査で、末期にはレントゲンでの確認を行います。当院では妊娠55日目での胎仔の大きさを基準にしておりますので、交配日から数えて55日目に御来院いただきます。

妊娠期間
犬の妊娠期間は約63日です。ただし、受胎可能な交配期間が約1週間と非常に長いため、排卵後に交配した時などは63日より短い期間で分娩します。逆に排卵より前に交配した場合は長くなります。だいたい58日~65日とみておいてください。

難産について
(1)難産が予想されるケースは以下のものがあります。
以前の産歴:以前も帝王切開しているなど
犬種:ブルドッグ、ペキニーズ、チワワ、ボストンテリア、ミニチュアダックスなど
母体の状態:非常に小さい、一般状態が悪いなど
胎仔数:1頭だけの妊娠など
産道の問題:骨盤が狭い、骨盤骨折の経歴、外陰部が小さいなど
明らかな異常胎仔:死亡胎仔、奇形胎仔など
長い妊娠期間:妊娠65日までは様子を見ることができますがそれ以上経っても出産が始まらない場合は過長胎仔になる危険があります。
(2)難産の種類としては以下のケースがあります。
帝王切開微弱陣痛:弱い陣痛しかなく、破水したあとも力まず、1時間以上経っても娩出されないケース。ホルモンの分泌異常、カルシウムの不足などが考えられます。
胎位異常:娩出時に産道で異常な姿勢をとっているために引っかかっているケース。手指で整復できることもありますが緊急手術が必要になることが多いです。。
産道狭窄:相対的に産道より胎仔のほうが大きく、娩出されないケース。
死亡胎仔:死亡胎仔が産道を塞いでいるケース。また、全頭死亡しているケースでは陣痛そのものが開始されません。(陣痛開始の合図は胎仔が出すホルモンによるため)
出産の兆候
約半日前から食欲の低下あるいは廃絶、落ち着きがなくソワソワして隅へ行きたがる、呼吸も荒くなりヨダレも多くなる、時として吐く、などの症状が見られます。
営巣運動:平均すると14時間前から前肢で土を掘るようなしぐさをします。分娩が近づくにつれ徐々に活発になります。
体温下降:分娩の約20時間前から体温が下降し始め、10~12時間前には最低に下がり、そのあと上昇し始めます。要するに、平熱より1℃以上低下している状態が続いて急に上がり始めたら10時間くらいで分娩が始まることが予測できます。
軽い陣痛が出て、通常15分以内に一次破水が起きるか、胎胞が陰門より出現します。

出産の準備
臍帯を縛る糸:なんでもいいですが請求があれば病院で用意します。
はさみ:臍帯と糸を切るために使います。
洗面器と温湯:赤ちゃんを洗う時に必要です。
タオル:なるべく多く用意してください。緑色に着色しますので古いものでいいです。
産箱:ダンボールなどで作ってもらえばいいです。厚めに新聞紙を敷いてその上に入らないタオルケットやバスタオルなどを敷きます。

分娩の開始
陣痛が始まると通常ならばじきに破水が起こります。胎仔は、外側に尿膜(黒っぽい膜)、内側に羊膜(白っぽい膜)と二重の胎膜に包まれていて、それぞれに胎水が存在します。一時破水は尿膜が破れることによって起こります。これにより産道は潤滑になり胎仔の娩出が助けられます。二次破水は羊膜が破けることで起きますが、そのまま娩出されることもあります。通常は娩出された時点で母犬が胎膜を破り、臍帯を噛み切って胎仔を舐めてきれいにします。
ここで注意するべき点は、この動作を母犬がきちんとしてくれるかどうかです。分娩したまま何もしない場合は、人間が介助してあげなくては胎仔は死んでしまうかもしれません。
ただし、これはあくまでもやむをえない場合に限り、極力母犬に任せるようにしてください。全て娩出し終わるまでに、平均1仔あたり20~40分を要します。2時間以上間隔があくような時にはご連絡ください。


助産
(1)胎膜を破り、新生仔を裸の状態にします。先に顔をタオルでぬぐい、呼吸路を確保します。仮死状態の場合は背中をタオルで強くこするか、背中を軽くたたきます。これは胎仔が声を出すまで続けます。
(2)臍帯を糸で結びます。新生仔と胎盤・胎膜を分離して新生仔の腹部から約1cmのところを糸で固く結び、胎盤側で切除します。
(3)洗面器にお湯を入れ、肩から下を軽く洗います。タオルでよく拭いたあと母犬に戻します。

こんな時はご連絡ください。
体温が37℃(直腸温)になって24時間しても陣痛が来ない。
陣痛を発見しても2時間経っても娩出されない。
破水後1時間経っても娩出されない。
胎仔の体の一部が出たあと15分経っても娩出されない。
次の胎仔の娩出までに2時間以上経っても娩出されない。
分娩前なのに出血や緑色のオリモノが見られた。

小笠原動物病院 外観

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