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症例集

症例集詳細

腫瘍摘出後に皮膚移植を行った犬の1例

2016.09.09

症例

       雑種犬、避妊♀、13

       2年前より左前肢の手根球の部位に腫瘤があり、最近拡大してきたとのことで来院。

       大きさ3.8×1.5

       体表リンパ節に腫脹は認められない

       細胞診では卵円形の核を有する細胞塊が採取され、核の大小不同顕著で核仁明瞭であり、何らかの非上皮系悪性腫瘍が疑われた。

経過

オーナーには、悪性腫瘍の可能性が高いこと、摘出には広範囲な切除が必要であるが位置的に十分なマージンが取れないため断脚が勧められることを説明した。

オーナーとしては高齢であること、断脚はQOLの点から容認できないことの2点で手術の同意は得られなかった。

さらに2か月が経過し、腫瘍の表面が擦過により出血が見られたため再度来院。

術式について相談を受け、不十分でもいいので断脚しない摘出を要望された。

 

 

 

 

 

 

 

大きなマージンが取れないので周囲マージンを5とって摘出。深部は腱に固着していたため一部腱ごと切除。   →直接縫合できない

方針の選択

1.  ある程度縮小させて開放にて二期癒合を期待。

2.  生着は期待薄だが皮膚移植を行い、ある程度縮小させる、あるいは肉芽が形成されたのち再度皮膚縫合を行う。→これを選択

3.皮膚弁形成して縫合。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

術後管理

       基本的に通院で処置。

       エリザベスカラーで舐めるのを防ぐ。

       自宅では患部には何も行わない

       3~5日に一回程度患部を確認。

       生理食塩水で洗浄後、ティーツリー軟膏メロリンソフトバンデージで患部を保護して消毒は行わない。

病理検査結果:未分化肉腫

術後経過

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       欠損した皮膚を修復する方法としては、転位皮弁やメッシュ法などが行われることが多い。ただし悪性腫瘍摘出の場合は万が一腫瘍の取り残しがあると、剥離した皮下織全体に腫瘍細胞の浸潤が生じ、再発した腫瘍が術前以上に拡大する危険がある。

       今回の腫瘍は腱鞘や滑膜由来とも考えられる未分化肉腫であり、本来ならば断脚がセオリーであるかもしれない。悪性度の高い腫瘍であり再発の危険があるが、再発するまでの時間はQOLが保たれ、また術前に存在していた患肢の痛みがが術後に改善し、オーナーにも高い満足度が得られたのは幸いであった。その後も再発は確認されていない。

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